今現在デザイナーをされている皆さんはどのような経緯でデザイナーになりましたか?

  • 独学からフリーランスデザイナーへ
  • 直接、デザイン事務所や制作会社へデザイナーとして就職
  • 広告代理店を経験して、デザイナーとして独立

などなど、経緯は様々だと思います。

では、私はどのような経緯でデザイナーになったかと言うと、、、、

製版会社で集版作業をする作業員、、、、 って言っても、若い方は分からないですよね😅

というわけで、今回は私がデザイナーとなった経緯をご紹介したいと思います。

私はスタートがそもそも特殊で、クリエイティブ関連に特化した学科がある東京都立工芸高校という学校へ通っておりました。そして、私が通っていた学科が「グラフィックアーツ科」。わかりづらいので、平たく言うと印刷関連のグラフィックデザインと言ったところでしょうか。他にどのような学科があったかというと「アートクラフト科(板金や工芸)」「マシンクラフト科(機会工芸)」「デザイン科(プロダクトから映像までデザイン全般)」「インテリア科(内装や家具など)」の全部で5つの学科がありました。

そして、私はその学校で3年間、グラフィックデザインを学び、そのまま就職という選択をしたのです。ちなみに、そういった学校だったので、関連する職種の求人が豊富にあり、就職氷河期世代と言われていたのにも関わらず、なんと電話一本で就職先が決まったしまったのでした😅 しかも、面接なし❗️ 今じゃあり得ないですよね、、、

高校を卒業してすぐに新聞社の子会社である製版会社へ入社。そこで初めて担当した仕事が集版作業なのでした、、、、 と言われても、集版作業自体がよくわかりませんよね😅 なので、簡単に説明させていただきます😅

まずは、20〜30年前くらいの印刷業界の話をしなくてはいけません。その当時はDTPが主流ではありませんでした。ちょうどアナログからデジタルへと変わりゆく時代でした。なので、アナログ作業をしながらデジタルも取り入れたりしていたので、今より作業が複雑だったような気がします。そして、私が作業していたのはそのアナログな部分で、文字や写真、イラストなどをフィルムにおこし、それらを指示通りに配置して、1つのフィルムに焼き付ける、、、、っという作業をしておりました😅 言葉で説明すると簡単そうに思えるのですが、かなりテクニックを要する作業で、自分で言うのもなんですが、職人レベルの作業をしておりました。例えば、写真の切り抜きをカッターで切り抜いたり、見出しや写真の複雑な重なりを計算して、ネガ・ポジフィルム、それを焼き付けるプリンターを駆使したり、、、、 とにかく、言葉では説明しきれない世界なのです😅

そんな作業をしていたので、デザイナーと言うよりも、印刷工場とデザイナーを繋ぐ工程を担っていた作業員というところでしょうか。

6年ほど集版作業を経験したタイミングで、本格的なデジタル化の波がやってきました。そこでようやくDTPオペレーターとなれた訳です。そして、その当時、一般庶民には手が届かなかったAdobeのアプリケーションに触れ、デザインにぐいぐいのめり込んでいったのでした。

そこからは、デザイナーの先輩がいなかったこともあり、ほぼ独学でデザインを学び、DTPオペレーターの枠を越え、広告デザインを担当するようになったわけです。

そんなこんなで、私の思いが強かったこともあり、社内でデザインに特化した部署ができ、そこでアートディレクター兼デザイナー兼イラストレーターとして10年ほど働かせていただいたわけです。

今現在は、その会社を卒業し、フリーランスデザイナー兼イラストレーターとして活動しております。

いかがでしたでしょうか、、、 結構説明が長くなってしまいましたが、私のように制作会社やデザイン事務所を経てデザイナーになる方が比較的多い職種と言えます。その大きな理由としては、印刷業界自体がとても閉鎖的で、会社ぐるみで関わらない限り、印刷のイロハを学んだり、経験することがとても困難だからです。

っと、いいつつも、そろそろ印刷業界も限界が、、、、、、 と思うところ、、、、

なので、これからデザイナーを目指される方はWEBを中心に幅広く学ぶ必要があるかもしれませんね。

最後に、私の経緯をまとめると、

専門高校 → 集版作業員 → DTPオペレーター → デザイナー

となります。やや特殊ではありますが、参考にしていただけたら幸いです😅

というわけで、集版作業もなかなかスリリングで楽しかったなぁ〜 と思い出にひたるデザイナーでした。